2017年北海道買い付け総括

2017年9月。
今回の北海道はお天気に恵まれ、静岡出発から北海道中を含め帰静するまで
雨には降られませんでした(^^)

お陰で函館の早朝ランニングや函館からの噴火湾の車窓もとても綺麗で楽しめました。

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新千歳〜井寒台〜新千歳は今回レンタカーを使ったのであんまり景色などは楽しめませんでしたが
ラジオから聴こえて来る「NHKラジオ第一」は私をとっても安心させてくれました。

北海道の地元ラジオ局を聞いても良かったのですがやっぱ毎日聞いてるのを選んじゃいますね(^^;;

し・か・し、、。北海道札幌からの地元ニュースの枠になると内容が一変します。

天候不順などによる野菜の不作、イカの超不作による水産会社への救済補助金のお知らせ、、
日高本線限定区間の早期復帰を求める声、、残念ながら良いニュースはとても少ないです、、。

北海道に行くようになって早20年、、。函館駅の駅舎も函館空港も綺麗になり
ホテルは名前が変わってリニューアルしたり、はたまたどデカいホテルが新規開業したりしてます。

一見するととても栄えているように見えますがラジオから聴こえて来るのは
「函館〜台湾直行便の廃止」という現実です。

外国の人が行かない地域の路線は第三セクターになり最後は廃線という事になっていきます。

昆布に話を移しますが、イカが取れない、サンマが取れないという状況で昆布が豊作なわけがありません。
去年北海道には4つの台風が上陸するという信じられない事が起きました。
海の中を引っ掻き回して変えてしまうほどの大波に見舞われた海が一年そここそで回復する訳がありません。
私も認識が甘かったです。

去年よりも一段と昆布にとっては厳しい年になります。

でもそんな時でも
僕が出来ることは、ここ「静岡」というどちらかというと
ニュートラルな地域で色々な北海道の産地の昆布をご紹介する事です。

昆布というのは、本当に歴史に根付いた地域性が強く
北海道では産地の漁師さんはもちろん「自分の採った昆布しか食べない・出汁を取らない」
訳です。(当然ですよね。静岡のお茶農家さんがわざわざ狭山茶買いません、、笑。)

そして、内地(本州)では、江戸時代に小樽から北前船に乗って敦賀や舞鶴など日本海の
港に昆布が運ばれた歴史そのままに「出汁文化」「昆布料理文化」が発展していったので
その地域で使われる昆布がびっくりするほど違います。
富山だったら羅臼、京都だったら利尻、真昆布。大阪もしかり、、。
そして、九州、沖縄と全く違った昆布が使われています。

静岡は昆布ロードからは離れており、大阪から東海道を逆走して江戸に運ばれる途中で静岡にも
昆布が伝わったと思います。駿河は山の幸、海の幸が豊富にあり「食材そのままでも美味しい」
事から「出汁文化」も発達しなかったんですね。
(※今でも80代のおばあちゃんは鰹や鰯の削り節しか使わない人が沢山います)

ここ最近では食の研究も進み「出汁を使う=マスキング」といういはゆる「臭い消し」の
役割もあった事がわかってきました。

「海から運ばれ鮮度が下がってしまった食材をどうやったら美味しくなるか?」

昔の人は考えたんだと思います。

昆布文化があまり根ざしていないここ静岡で昆布を販売し始めて親父の代からもう70年になります。
関西では特定の昆布数種類を専門的に扱うお店が多いですが、次郎長屋では

煮る昆布なら棹前昆布、家庭用の味噌汁なら羅臼昆布の耳の「切り出し昆布」
鍋料理だったら羅臼昆布の厚いところの「濃い出し昆布」上品な甘みなら「函館真昆布」
健康の為なら「がごめ昆布の長寿昆布」、お吸い物には「とろろ昆布、おぼろ昆布」などなど

料理にあった色々な昆布をご案内させて頂きます(^^)。

暑さもひと段落し、野菜、果物など秋の味覚を昆布で一層美味しくしては如何でしょうか?

昆布ってそんなに難しくないですヨ!(^^)。

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