フードサイエンス〜食の扉〜 公開講座を聴講

2011年8月19日、東海大学短期大学部で行われている地域密着した教育機関としての貢献活動の講座を聞きに行ってきました。広報か何かで知ったのですが、ちょうど仕事が終わった19:00開始、無料!実はこの講座の前にも「食とスポーツ」とか色々と興味深い講座があったのですが忙しくて行けなかったので今回の「食品添加物のお話」だけは商売と直結しているので必ず聞きたかった講座です。

送信者 iphoneより

次郎長屋は良い食品づくりの会にも所属し安心、安全、美味しい食品を皆様に提供するべく頑張っておりますが、やみくもに食品添加物を否定するものではありません。

今日の先生のお話の中でも

・目に見えて健康被害の例がなくても長く摂取することにより、蓄積され将来的に何らかの害があるのではないか?
・食品添加物が直接の原因と証明出来ないだけで、食品添加物によって実際は健康被害が起きているのではないか。

というものがありました。じゃあ食品添加物の安全に関する考え方ってどうなってるの?という事ですが、これは

AID(Acceptable Daily Intake)一日摂取許容量

という健康影響評価値を「食品安全委員会」という厚労省とは違う独立機関が決めているんですね。全く知りませんでした。ちなみに食品添加物の指定は厚労省です。

で、このAIDですが、もちろん添加物の影響を調べるのは動物実験になります。人間ではなく動物と言う事が比較として許容できるかどうかという議論ももちろんありますが、現状仕方の無い事のようですね。私もそう思います。

そして許容量は無毒性量に実験動物と人間の差や人間の性別、年齢、健康状態を考慮して通常1/100の安全係数を乗じ、尚且つさらに安全係数(通常1/100)をかけて最大使用量を決めているとのことです。

こんなに薄めて添加物として役目を果たすのかなぁ、、などと考えてしまいます。

先生は言ってました。「これだけ安全係数を乗じているんだから、日本では食品添加物が原因で病気になったり死亡したりすることはあり得ない。と断言してました。他国のように粉ミルクや鳥からあげの発色剤での死亡事故などとの比較した場合の話です。目の前でAIDの数値の計算方法を知ると私もまず日本ではあり得ないと納得出来ます。

さて、ここからが大事です。
日本では(もしかしたら他国でも?!)一種類の食品添加物により人体への影響やAIDの数値の決定はされているけども、複数の添加物のを使用した事による影響などは考慮されていない。と言う事でした。また、複数の添加物の使用による影響などの分析の実績もあまり無いようです。

最後に私も質問させて頂いたんですが、食品表示に添加物は書いてありますがどの位の量を使用しているかは書いてありません、、、、。商品によっては一日の摂取許容量を100%使用しているのかそれとももっと少ないのか?と聞いたらほとんどの添加物では許容量よりはるかに少ないのだそうです。漂白剤などは許容量一杯で使われるそうですが、それなら使用量を書くとかAIDの値を使用するメーカーと食品安全委員会で話し合ってもっと下げればいいのに、、とかって思いましたね。

昨今の放射能汚染でも問題になっていますけど、私はこう考えます。

「放射能も添加物も計測されるから食品の中にあるって分かる」んです。

加工助剤のように商品を作る過程で使われても最終的に計測されなければ表示の義務はないんですね。
例えばカット野菜に使われる次亜塩素酸ソーダ、豆腐の製造過程で大豆汁の消泡剤としてのシリコーン樹脂、ビール原料水の水質調整の炭酸マグネシウムなどです。超有名な所ではふんわりパンの臭素酸カリウムもそうだと先生は言っていました。パンの加熱により分解され残存が検出されないそうです。

最終的には製造者のモラル、良心にかかってくるんですね。

なんかDNAなど遺伝子操作して細胞を作る議論と似ているような気もします。

先生自身「幕の内弁当を食べていておかずの豊富さと添加物の表示に疑問を感じる事がよくある」と仰っていました。要は添加物表示が少なすぎると、、、、。
ただ先生はこうも言っています。
「食品添加物は消費者の利益の為に使用されるものであり、認可もしている。じゃあ添加物を使用しないでカビが生えてしまった商品を流通するほうが明らかに消費者に対してリスクが大きい。」という考えです。

お陰様で私や周りの人お客様の理解として、無添加の食品にカビが生えるのは当たり前。と思っていただける方がほとんどです。
(小豆島の生素麺なんて、封を開けてそのまま放置するとすぐにカビが生えますから、、、。)

ただ、%として考えると「食品にカビが生えるなんて、、、」と思われる方のほうが今の世の中圧倒的に多いにも事実だと思います。戦場カメラマンの渡辺さんが日本製のふんわりパンを持って外国の人に食べさせるとみんな「こんな上手いパンは食べた事がない」と言うそうです。

今度店頭で裏面表示を見てください(^^;;;;;

今の巨大な食品マーケットから考えれば添加物使用はすでに避けられないどころか無くてはならないものですよね。

色々と考えさせられる講座でとても勉強になりました。

Comments

No comments yet. Why don’t you start the discussion?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です